サーモスタットのメンテナンス

黒のバイク

サーモスタットはどんな役割がある?

バイクのメンテナンスは安全性を高めるために必要不可欠な作業です。
様々な部分についてメンテナンスを行いますが、サーモスタットについてもメンテナンスが必要となります。

バイクの冷却水はラジエターを通ることで冷却していますが、ずっとラジエターに冷却水を送り込んでいるということではありません。
冷却水を送ることでラジエターの水温を下げて、エンジン内部に循環させ水温を上げるということを繰り返し行っています。

バイクのエンジンはエンジンに熱が入ることでピストンとシリンダーの間を最適な状態に保つため、水温が60度になるまではラジエターに冷却水を送り込まずエンジン内を巡回しているという仕組みがあるのです。
この循環機能の制御部分、弁の役割を持っているのがサーモスタットとなります。
とても重要な部分なのでしっかり点検すること、必要な作業を行うことが必要です。

サーモスタットの簡易点検をしてみよう

エンジンを始動してラジエターを手のひらで覆って温度を確認します。
通常ラジエターは下に行くほど熱が伝わり上に行くほど冷たいという状態なので、上部が冷たいようなら安心です。

エンジンを始動して数十秒から1分くらいの経過でラジエターの上部まで熱が伝わり熱くなる状態だったり、時間が経過してもラジエター上部が冷たいままとなっている場合、サーモスタットの故障が考えられます。
簡易点検を行うことで、サーモスタットの状態がいいか悪いかわかるわけです。

サーモスタットがおかしい時には本格的な点検をすべき

サーモスタットが簡易点検でおかしいと思う時には、本格的な点検を行います。
サーモスタットは60度で開き始めて80度になると全開になるので、水を入れた鍋にサーモスタットを入れて火にかけ動作するかどうかを確認する点検です。
サーモスタットが鍋底につかないように針金を通してから火を入れ温度を上げていきましょう。

水温計を利用する場合は、100度以上の表示があるものを利用します。
エンジンが冷えているとサーモスタットは閉じていてラジエターに流れない仕組みなので、温度を上げてみてどのような状態になるか確認です。

サーモスタットが故障しているとどうなるのか

サーモスタットを鍋で温めることで便が閉じたままの状態になっているということは、水温はどんどん上がり続けることを意味します。
水温計の針が揺れてエンジンのアイドリングが不安定で、オーバーヒート状態です。

逆にサーモスタットが開いたままになると常にラジエターを冷却水が循環することになり、エンジンはパワーを出せないオーバークール状態となります。
点検は簡単におこなうことができますし、水温計も数百円くらいで購入できるのでこうしたグッズを揃えて点検してみるといいでしょう。