LLCクーラントのメンテナンス

エンジンオイル

LCCクーラントは交換が必要

LCCクーラントというのは冷却水のことです。
水冷エンジンの冷却に利用するLCCクーラントは、エンジンを循環してエンジン内の温度が適切になるようにしているためどうしても劣化します。
劣化をそのままにしておくと循環していくための経路にたまったり、ラジエターコアなどを詰まらせてしまうこともあるので定期的に交換が必要なのです。

ただ交換すればいいということではなく、古いLLCクーラントを抜いてから冷却水の経路を清掃しきれいな状態にすることも大切なこととなります。
また冷却水として真水を入れてしまう方がいますが、真水には潤滑性能がある成分も含まれているのでLCCクーラントを利用することが必要です。
冷却水の交換を行ったら必ずエア抜きを行うこと、これも重要な作業として覚えておきましょう。

冷却水を交換するこの機会にウォーターポンプに液漏れ箇所がないか、サーモスタットの点検も行います。
エンジンを常にいい状態に保つためにも冷却水の交換は重要なメンテナンスです。

LCCクーラント交換に必要な準備とポイント

ラジエターキャップはただ蓋を締めることだけではなく、冷却液経路に圧力を加えるという意味を持っています。
ラジエターキャップのゴムパッキンにひび割れなどが見られる時には必ず交換です。
バイクの年式が古い時には同時にラジエターホースのゴムも劣化が見られることがあるので準備しておきます。

冷却水は真水ではなく必ずLLCクーラントを入れる必要があります。
真水を入れてしまうと寒い季節の凍結以外、ウォーターポンプ回転軸部分のシールに潤滑が不足する可能性もあり、潤滑が不足すると水漏れの危険性があるためLCCクーラントが必要なのです。
冷却水を受け止めるバット、LCCクーラント、洗浄剤、ゴムパッキンなどを購入してから作業を始めます。

LCCクーラントを排出しよう

LCCクーラントを交換する時には必ずエンジンが冷えている状態で行います。
ラジエターキャップを外しますが、フレーム一部が冷却経路になっている車種の場合は、フレーム側にあるドレンボルトを緩めることが必要です。

古くなった冷却水を出しますが、このとき用意しておいたバットで受け止めます。
エンジン本体側にもドレンボルトがあるのでここからも排出しますが、車種によってドレンボルトの位置などが異なるため、この位置を作業前に必ず確認してください。
エンジンオイルのドレンボルトも冷却水のドレンボルトにもワッシャーを利用します。
これもできれば新しいものと交換しましょう。

洗浄債によって冷却水をどのくらい添加するか違うのでこれも確認し規定量追加します。
水道水と洗浄剤を混合しつつラジエターキャップ部分から注入し、エンジンを始動して10分から20分程度エンジンを暖めて洗浄剤が隅々まで行き渡るようにしましょう。

サイドカバー内に設置されている冷却水オンリザーバータンクも取り外して内部の古いLCCクーラントを排出します。
このときリザーバータンクのゴムホースに汚れや破損がないかを確認しましょう。

ドレンボルトを借り止めにしておいて古いLCCクーラントをすすぐ水を入れます。
水を入れたら少しエンジンを回してウォーターポンプで水が回るようにしながらすすぎです。
ドレンボルトを外してすすぎの水を排出し、LCCクーラントの色が透明になったらすすぎ、シリンダー側のドレンボルトも同じように水を流し込みすすぎ完了です。

新しいLCCクーラントを入れよう

ドレンボルトを締めてからリザーバータンクを元の位置に設置し新しいLCCクーラントを入れます。
ラジエターキャップ部分までいっぱいになるまで注入し、リザーバータンクにも注入したらエア抜きです。

冷却経路に空気があるとLCCクーラントの流れが悪くなるので必ずエンジンを始動してエア抜きを行います。
エア抜きの方法はバイク車種によって違うのでこれも確認が必要となります。
エアがとれるとラジエターキャップ部分の液面が低下するのですぐわかるでしょう。
これでLCCクーラントの交換が完了します。