バイクの型式について知っておこう
バイクの形式とは?
きちんと車検を通して適切な形で使用されているバイクには、必ず「形式」が存在しています。
しかし、普段バイクを乗っているときにこの形式を意識する機会はほとんどないと言ってもよいでしょう。
バイク好きにとって気になるのは、形式よりもモデル名と「年式」ではないでしょうか。
どのメーカーのどのモデルに属するバイクなのか、そしていつ頃に発売されたものなのか。
中古バイク市場でも、この2つが価値を決める重要な要素とされています。
一方、バイクのカスタマイズをしているちょっとこだわりのライダーにとって形式はとても重要な意味を持っています。
この形式とは、そのバイクがどんなバイクなのかを(わかる人には)すぐにわかるように定められた記号のようなものなのです。
ですから、わかる人なら英数字の連なりからいろいろな情報を読み取ることができます。
バイクの型式から分かることとは?
バイクの形式は、最初の3桁の英数字とハイフンを経た後に続く英数字の2つパートに分けられています。
最初の3桁の英数字は、おもに排気量に関する情報を伝える記号となっています。
1桁目はそのバイクが適合している排出ガス規制の規制年を、2桁目はバイクの燃料とハイブリッドかどうかを、そして3桁目は排気量の区分をそれぞれ示しているのです。
簡単に言えば、最初の1桁目と2桁目はそのバイクがどれだけ環境性能に優れているのかを示しているわけです。
2桁目はハイブリッドなら「A」、ハイブリッドなしなら「B」になります。
現在ハイブリッドのバイクはほとんどないので、基本的には「B」となるわけです。
そして3桁目は排気量だけでなく重量も示しており、原付2種なら「J」、1種なら「H」、型2輪なら「L」となります。
例えば2020年の小型2輪なら、「8BL」となるわけです。
この3桁からハイフンを経て続く英数字は、それぞれのバイクの個体識別のためのものです。
このように、形式によってそのバイクのサイズや環境性能、どのメーカーのどのバイクに分類されているのかを確認することができます。
とくに環境性能を重視してバイクを選ぶ方にとっては、この形式はとても重要な判断材料になるかもしれません。
もうひとつ重要なポイントは、同じメーカーの同じモデルのバイクだからといって、同じ形式になるとは限らないことです。
同じモデルでも、排出ガス規制の規制年が違えば最初の3桁が違うものになるからです。
環境性能が違えばパーツにも違いが出てくることも多く、同じモデルのバイクだからといってつねに同じパーツが適合するとは限りません。
それを確認する手段としても、形式はとても優れているのです。
実生活で使う場面はなくとも、バイク豆知識としても生かせるのではないでしょうか。